メンタルヘルス

健康スポーツ医講習会に行ってきました

こんにちは。院長のブログです。
先日、健康スポーツ医講習会に行ってきました。健康スポーツ医とはスポーツドクターの一般市民向けバージョンと考えて下さい。日本体育協会が認定しているのがいわゆるスポーツドクターで、健康スポーツ医は日本医師会が認定しているものです。4日間の講習を受けると認定されますが、今回は前半の2日間の講習でした。精神科医の先生がなぜ?と思うかもしれません。OKCではご存知の通りアレグラッソ甲州というフットサルチームをもっています。この度、アミスラッソOKCというカッコイイ?ややこしい?卓球のチームも編成されました。スポーツをプログラムに取り入れているクリニックは多いですが、OKCほど体育会系のプログラムが多いクリニックは滅多にありません。ですから、参加者のコンディションを守るのに資格があるといいかな−?というのが一つの理由です。その他としてはうつ病治療にスポーツが大変有効であるという事、通院している方達の健康を総合的に守っていきたいという事、からスポーツを通じた健康について学びたかったのです。
講習会は文京区にある日本医師会館で行われました。さすがに建物は立派で、講堂のイスの座り心地の良さといったら…。建物内には歴史的な先生方の銅像がたくさん並んでいました。なぜ人は立派になると銅像を造るのでしょうか?
ところがその隅にこのようなシロクマの剥製が!2mはあろうかという超特大のシロクマさんです。これも歴代の有名な先生?と思ったら、どなたかが寄付したもののようです。もらった医師会館も困ったでしょうね。
 前置きはこのくらいにして、どんなことを学んだかというと。呼吸・循環・神経系・筋肉などが運動の時にどのように働くか、トレーニングによってどうなるのか、といった基礎的な事柄から、運動と栄養・食事について、運動前のメディカルチェックについて、中高年と運動について、それからメンタルヘルスと運動についての講義もありました。
皆さん、ダイエットに関心がありますよね。その中で炭水化物を減らすダイエットは一般的ですね。私も最近は体重を気にして米を食べる量を減らしていました。ところが、ダイエットとして炭水化物、つまり主食を減らすと、どうしても主菜、つまり肉などが増えてしまい、動物性脂肪の摂取量が多くなって脂質エネルギー比が増加し、栄養バランスが悪くなりやすいそうです。主食を適切に食べることで、摂取エネルギー量を調整でき、ビタミンやミネラルも供給されるんです。トップアスリートもしっかりごはんを食べているそうですよ。穀物は大事なのですね。
メンタルヘルスと運動についての研究はまだまだこれからという分野ですが、少なくとも運動によってうつが悪化したという報告は無いようです。運動としては有酸素運動と無酸素運動の併用が良いとされています。1回30分程度の運動を週3回ほど行うと効果があるそうですよ。リズミックな運動によってセロトニンの分泌が増えたり、BDNFという脳由来神経栄養因子が増えるという研究結果があります。
食事と運動という基本的な活動を適切に行うことで健康を保持できるという、考えてみれば当たり前の事が大切なんですね。
ではまた。

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名古屋の学会に行ってきました

こんにちは。梅雨も本番に入りジメジメした日が多くなってきました。
今日は少し学術的なお話をしようと思います。私は先日名古屋で開かれた日本精神神経学会学術総会に参加してきました。精神医学領域では日本で最もメジャーな学会です。開催場所の名古屋国際会議場は名古屋駅からは少し離れていますが、ビックリするくらい大きく広い会場で、のべ7000人という参加者を楽々飲み込んでいました。
最近の治療の流れとしてはお薬の治療は最小限にし、体に負担の少ない治療、心理的治療や自然な回復力(レジリアンス)を促す治療が話題になっています。
まず、rTMSといううつ病の新しい治療法が近い将来に登場します。反復経頭蓋磁気刺激療法というものです。薬物療法が上手くいかない方を対象にし、磁気コイルを利用して脳のDLPFC(背外側前頭前野)を刺激し、扁桃体などのうつ病に関係する神経を活性化するものです。薬物療法と異なり、副作用はほとんどなく、50%程度の方が改善するとの事です。
森田療法やマインドフルネスなどの心理的アプローチの話題も目立っていました。森田療法は、過去や未来の不確実な事柄から離れ、「今ここ」に専念して不安を取り去るという日本独自の治療法で、昔からあった治療が再注目されているものです。マインドフルネスはインドの瞑想をヒントに開発されたもので、雑念から離れて脳を休息させる方法です。私たちの脳は考えていない時にも、DMN(デフォルトモードネットワーク)が忙しく働いていて、それが脳の疲れの原因と考えられています。DMNをコントロールすることがマインドフルネスの目的です。
その他にも、家族介入の方法やオープンダイアログという当事者家族主体の治療法など新しい方法が報告されていました。クリニックでも少しづつ取り入れて、患者さま主体の優しい治療を模索していきたいと思います。
名古屋名物のひつまぶしは美味でした。食べ方が3通りあり、食べる前に店員さんの3分間の講義があります(^^;  。心も身体もエネルギーを充填して帰ってきましたよ。
ではまた。

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大阪の学会に行ってきました

 今週末は大阪で開かれた学会に参加してきました。会場は、大阪市中央公会堂。公会堂って、公民館の大きなやつかな?くらいに思って行ってみると、あにはからんや、ものすごく立派な建物でした。

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 ね、すごいでしょう? 何でも明治時代に商業で富をなした何とかさん (スミマセン名前忘れました) が寄付したそうな。周辺の建物も立派でしたよ。こちらは市立図書館。
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 周辺は川沿いの中之島で緑も多く、とても雰囲気の良い所でした。
 学会ではいろいろな学びがありましたが、北里大学の宮岡先生のお話が興味深かかったです。この先生は医療のもたらすマイナス面に目を向けるように指摘しています。例えば、ある疾患に対する治療薬が開発されると、そのことによって病気が治って利益を受ける患者様ももちろんいるのですが、過剰診断によって病気にされてしまう方もいるというのです。例えば、武田鉄矢のコマーシャルを見たことがあるでしょう。「ビリビリ、チクチク、それは神経障害性疼痛かもしれません」てやつですね。「リリカ」というお薬を作った会社が製作したものです。このコマーシャルで神経障害性疼痛と診断される方が不自然に増えてしまった可能性があるというのです。同様の事がうつ病やADHDの治療薬でも起きているといわれています。疾患喧伝 disease mongeringと言うそうです。
 薬物だけではありません。我々の行っているうつ病休職者支援、リワークもそうした危険性があります。あまりにリワークを「善」として勧めてしまうと、本当は必要のない方までも長期の休職を強いてしまうかもしれません。短期間で戻れる力のある方は短期間で戻っていただき、本当に必要な方に利用していただけるように、我々の視点を常にニュートラルにしておく必要があります。
明日からの診療に活かせるお話を聞かせていただきました。
 ではまた。院長のブログでした。

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