大阪の学会に行ってきました

 今週末は大阪で開かれた学会に参加してきました。会場は、大阪市中央公会堂。公会堂って、公民館の大きなやつかな?くらいに思って行ってみると、あにはからんや、ものすごく立派な建物でした。

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 ね、すごいでしょう? 何でも明治時代に商業で富をなした何とかさん (スミマセン名前忘れました) が寄付したそうな。周辺の建物も立派でしたよ。こちらは市立図書館。
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 周辺は川沿いの中之島で緑も多く、とても雰囲気の良い所でした。
 学会ではいろいろな学びがありましたが、北里大学の宮岡先生のお話が興味深かかったです。この先生は医療のもたらすマイナス面に目を向けるように指摘しています。例えば、ある疾患に対する治療薬が開発されると、そのことによって病気が治って利益を受ける患者様ももちろんいるのですが、過剰診断によって病気にされてしまう方もいるというのです。例えば、武田鉄矢のコマーシャルを見たことがあるでしょう。「ビリビリ、チクチク、それは神経障害性疼痛かもしれません」てやつですね。「リリカ」というお薬を作った会社が製作したものです。このコマーシャルで神経障害性疼痛と診断される方が不自然に増えてしまった可能性があるというのです。同様の事がうつ病やADHDの治療薬でも起きているといわれています。疾患喧伝 disease mongeringと言うそうです。
 薬物だけではありません。我々の行っているうつ病休職者支援、リワークもそうした危険性があります。あまりにリワークを「善」として勧めてしまうと、本当は必要のない方までも長期の休職を強いてしまうかもしれません。短期間で戻れる力のある方は短期間で戻っていただき、本当に必要な方に利用していただけるように、我々の視点を常にニュートラルにしておく必要があります。
明日からの診療に活かせるお話を聞かせていただきました。
 ではまた。院長のブログでした。

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