うつ病リワークforEverybody2018

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年も開催します。うつ病リワーク for Everybody 2018

昨年同様、当院が統括責任を担うイベントです。

リワーク(Rework)と言うのはRe→再び Work→働くを用いた造語であり、うつ病などで休職された方の復職に関することを指しています。

 

このイベントは、県内のうつ病治療やリワークプログラムを実践している施設や企業が中心となり、2部構成で開催されます。

1部では、実際にうつ病を経験しリワークに挑戦している方々のお話と、フロアの方も参加していただける座談会を予定しています。

2部では杏林大学の早坂友成先生をお招きして「復職のための心と体-準備と順序」と言うタイトルの講義をしていただきます。

早坂先生は「うつ病治療の最新リハビリテーション」など数多くの著書や論文を執筆されている作業療法士で、作業療法士の中ではうつ病や復職に関しての第1人者と言っても過言の無い方です。

 

参加費無料・申込不要となっていて、堅苦しい内容ではなく、明日からの働き方に何かのヒントを持ち帰っていただけるようなイベントにしたいと思っています。

 

また、開場から開演までの間に県内でリワークプログラムを実践している施設の紹介ブースも設置します。ポスター掲示のような簡単なものではありますが、各施設の概要や特色などがわかるようになっております。

 

チラシのPDFデータを貼り付けておきますので、お近くにお困りの方やご興味をもたれる方がいらっしゃいましたら、お誘いあわせの上、お気軽にご参加下さい。everybody2018 チラシ

 

それでは!!

【精神科】【心療内科】【内科】【デイケア】小澤こころのクリニック 

健康スポーツ医講習会に行ってきました

こんにちは。院長のブログです。
先日、健康スポーツ医講習会に行ってきました。健康スポーツ医とはスポーツドクターの一般市民向けバージョンと考えて下さい。日本体育協会が認定しているのがいわゆるスポーツドクターで、健康スポーツ医は日本医師会が認定しているものです。4日間の講習を受けると認定されますが、今回は前半の2日間の講習でした。精神科医の先生がなぜ?と思うかもしれません。OKCではご存知の通りアレグラッソ甲州というフットサルチームをもっています。この度、アミスラッソOKCというカッコイイ?ややこしい?卓球のチームも編成されました。スポーツをプログラムに取り入れているクリニックは多いですが、OKCほど体育会系のプログラムが多いクリニックは滅多にありません。ですから、参加者のコンディションを守るのに資格があるといいかな−?というのが一つの理由です。その他としてはうつ病治療にスポーツが大変有効であるという事、通院している方達の健康を総合的に守っていきたいという事、からスポーツを通じた健康について学びたかったのです。
講習会は文京区にある日本医師会館で行われました。さすがに建物は立派で、講堂のイスの座り心地の良さといったら…。建物内には歴史的な先生方の銅像がたくさん並んでいました。なぜ人は立派になると銅像を造るのでしょうか?
ところがその隅にこのようなシロクマの剥製が!2mはあろうかという超特大のシロクマさんです。これも歴代の有名な先生?と思ったら、どなたかが寄付したもののようです。もらった医師会館も困ったでしょうね。
 前置きはこのくらいにして、どんなことを学んだかというと。呼吸・循環・神経系・筋肉などが運動の時にどのように働くか、トレーニングによってどうなるのか、といった基礎的な事柄から、運動と栄養・食事について、運動前のメディカルチェックについて、中高年と運動について、それからメンタルヘルスと運動についての講義もありました。
皆さん、ダイエットに関心がありますよね。その中で炭水化物を減らすダイエットは一般的ですね。私も最近は体重を気にして米を食べる量を減らしていました。ところが、ダイエットとして炭水化物、つまり主食を減らすと、どうしても主菜、つまり肉などが増えてしまい、動物性脂肪の摂取量が多くなって脂質エネルギー比が増加し、栄養バランスが悪くなりやすいそうです。主食を適切に食べることで、摂取エネルギー量を調整でき、ビタミンやミネラルも供給されるんです。トップアスリートもしっかりごはんを食べているそうですよ。穀物は大事なのですね。
メンタルヘルスと運動についての研究はまだまだこれからという分野ですが、少なくとも運動によってうつが悪化したという報告は無いようです。運動としては有酸素運動と無酸素運動の併用が良いとされています。1回30分程度の運動を週3回ほど行うと効果があるそうですよ。リズミックな運動によってセロトニンの分泌が増えたり、BDNFという脳由来神経栄養因子が増えるという研究結果があります。
食事と運動という基本的な活動を適切に行うことで健康を保持できるという、考えてみれば当たり前の事が大切なんですね。
ではまた。

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名古屋の学会に行ってきました

こんにちは。梅雨も本番に入りジメジメした日が多くなってきました。
今日は少し学術的なお話をしようと思います。私は先日名古屋で開かれた日本精神神経学会学術総会に参加してきました。精神医学領域では日本で最もメジャーな学会です。開催場所の名古屋国際会議場は名古屋駅からは少し離れていますが、ビックリするくらい大きく広い会場で、のべ7000人という参加者を楽々飲み込んでいました。
最近の治療の流れとしてはお薬の治療は最小限にし、体に負担の少ない治療、心理的治療や自然な回復力(レジリアンス)を促す治療が話題になっています。
まず、rTMSといううつ病の新しい治療法が近い将来に登場します。反復経頭蓋磁気刺激療法というものです。薬物療法が上手くいかない方を対象にし、磁気コイルを利用して脳のDLPFC(背外側前頭前野)を刺激し、扁桃体などのうつ病に関係する神経を活性化するものです。薬物療法と異なり、副作用はほとんどなく、50%程度の方が改善するとの事です。
森田療法やマインドフルネスなどの心理的アプローチの話題も目立っていました。森田療法は、過去や未来の不確実な事柄から離れ、「今ここ」に専念して不安を取り去るという日本独自の治療法で、昔からあった治療が再注目されているものです。マインドフルネスはインドの瞑想をヒントに開発されたもので、雑念から離れて脳を休息させる方法です。私たちの脳は考えていない時にも、DMN(デフォルトモードネットワーク)が忙しく働いていて、それが脳の疲れの原因と考えられています。DMNをコントロールすることがマインドフルネスの目的です。
その他にも、家族介入の方法やオープンダイアログという当事者家族主体の治療法など新しい方法が報告されていました。クリニックでも少しづつ取り入れて、患者さま主体の優しい治療を模索していきたいと思います。
名古屋名物のひつまぶしは美味でした。食べ方が3通りあり、食べる前に店員さんの3分間の講義があります(^^;  。心も身体もエネルギーを充填して帰ってきましたよ。
ではまた。

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