THE SOLOIST 「路上のソリスト」を見ました。

こんにちは~♪

 

今日はタイトルの映画を見ましたので、ちょっとご紹介。

 

この映画は2008年に公開しているので、若干!?大幅!?に遅れての鑑賞です。

 

実は先日、製薬会社の方からご紹介いただきまして、この映画を知ることになりました。

 

ストーリーとしては…

 

ロサンゼルス・タイムズ紙にて、コラム「西の視点(ポインツ・ウエスト)」を連載している記者スティーヴ・ロペス(ロバート・ダウニー・Jr)。ある日彼は、路上で弦が2本しかないヴァイオリンを弾くナサニエル・エアーズジェイミー・フォックスと出会う。ナサニエルはジュリアード音楽院に在籍したことがあるチェロ演奏者だが、現在はホームレスになっていた。そんな彼に興味を覚えたロペスは、彼の生い立ちを記事に連載する。しばらくして、ナサニエルに同情した読者から、彼宛てにチェロが届く。ロペスはそれを餌にナサニエルを「更生」させようとする。(ウィキペディアから抜粋させていただきました。)

 

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この作品は実話に基づき、統合失調症を疑わせる路上生活者が、主人公として描かれていました。しかし、作品の中では決して統合失調症と断定されません。その中で、地域での支援を行うスタッフが放ったセリフが印象に残りました。

 

「診断なんて役に立たない。必要ないのは彼を病人扱いする人間だ。」

 

もちろん精神科医療では、正しい診断や告知、適切な薬物療法は疾患の治療には欠かせない要素です。

しかし、この作品の主人公「ナサニエル」は、コラムニスト「ロペス」との友好的関係が様々な問題に解決をもたらしていると感じさせます。

 

人とのつながり友情愛情共感肯定理解など様々な要素がナサニエルの価値観を尊重したうえで、より健康的な生活へと導く事が出来たように思います。

 

また、我々支援者にとっても、自らの支援を見直す良い機会になるのではないかと考えさせられもしました。今さらですが、我々の支援対象は「診断名」ではなく、あくまでも「そのひと個人」であり、必要な支援は「病人扱い」することではなく「友人・パートナーとして同じ方向を見据える」ことだと思います。

 

その他にも、ナサニエルとロペスが出会った2005年において、アメリカの脱入院化にともなう影響・名残…急激な路上生活者の増加により劣悪な環境に追い込まれたであろう社会的背景なども描かれており、とても学ぶことの多い作品でした。ぜひ、クリニックのスタッフとも共有したいと思います!!

 

アメリカの脱入院と(これには、戦争の影響が多く)現在の日本の退院促進は全てをなぞらえる事は出来ませんが、地域での物理的・人的サービスが充実し、精神疾患を患いながらも地域で自分らしい生活を獲得する方が増えることを願います。

 

この作品をご紹介いただきましたHさま。この場をお借りしてお礼申し上げます。

 

それでは!!

【精神科】【心療内科】【内科】【デイケア】小澤こころのクリニック 

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