“21世紀は心の時代"、と言われますように、近年はうつ病・認知症をはじめとする心の不調を抱える方が増加しています。それを受けて厚生労働省では、2013年度より医療計画の重点的に施策するべき疾患に、「精神疾患」を加えました。これは、従来の「ガン」「脳卒中」「心筋梗塞」「糖尿病」の4疾病を見直した形です。2011年の統計によりますと、精神疾患の患者数は、糖尿病の270万人をはるかに上回る320万人にも及んでおり、5疾病中で最も患者数の多い疾患となっています。
また2008年の研究調査では、日本国内のうつ病による社会的費用(医療費・休職による労働生産の損失費・死亡費用の合計)は3兆円にのぼり、そのうち2兆円あまりが休職による労働生産の損失費用であるそうです。日本にとってうつ病による社会的負荷は莫大であり、早急のうつ病対策が望まれています。
そして自殺の問題も深刻です。2000年以降、毎年3万人前後の方が自殺で命を落とし、その大半は心の不調を抱えていたと言われています。また、うつ病を抱える患者様の多くは内科や脳外科等にかかっており、専門的な治療を十分に受けることが出来ていないのが日本の現状です。それは精神科医の不足や精神科に対するイメージが良好でないことが原因であると考えられています。
このような背景の中、「小澤こころのクリニック」では、以下のような医療を目指して努力していきたいと考えています。